召喚するだけで新たにモンスターをデッキから加えられる「ガジェット」シリーズを主力とし豊富な除去魔法・罠で相手のカードを破壊しては「ガジェット」で攻撃し続けるデッキ。絶え間ないモンスター供給によって息切れすることなく攻撃し続けることが出来るのが特徴。
概要で述べたとおり、「相手のモンスターは除去、自分のモンスターは維持」しながら戦っていくのが基本。相手モンスターを除去するにあたっては魔法・罠以外にもモンスターの効果や戦闘破壊による除去も重要となる。除去の種類のバランスを考え、特定の種類を封じられても除去を継続して行うことができるようにしていきたい。
ガジェットだけで攻撃していければ簡単だが、そうもいかないことも多い。よってガジェット以外のモンスターも、何を採用するか考えておく必要がある。今までは特殊召喚でガジェットの召喚権利をキープしてくれる《サイバー・ドラゴン》や、苦手なロックを解除してくれる《賢者ケイローン》や《氷帝メビウス》などが王道となっていたが、昨今はガジェットの苦手とするリクルーターをエサとする《ハイドロゲドン》、リクルーターの無効や墓地利用カードに牽制を入れられる《閃光の追放者》、《魂を削る死霊》などの壁モンスターに強い《ドリルロイド》といった、除去効果を兼ねたモンスターの採用もよく見かけるようになってきている。
自分の好みや、周辺の環境を調査した上で、使用するカードを上手に選択していこう。
ガジェットは一般的なデッキとは異なり、モンスターを、特にガジェットを多く引くことを好まない。なぜなら、ガジェットは1枚あればあとは連鎖的にデッキから呼び出すことができるからだ。
ガジェットを多く引かなくするために役立つ構築は「ガジェットを減らす」のでなく「デッキ枚数を増やすこと」。一般的に40~42枚というデッキ枚数の原則を無視し、45~50枚といった構築を行っても平気でいられるどころか、かえって安定性を増すことに繋がるのがガジェットデッキの面白いところである。
POTDで登場した《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を召喚できるシステムを導入すると攻撃力が格段に向上する。さらには《デビル・フランケン》や《リミッター解除》といった一撃必殺の要素も加えると、堅実にちまちまと殴るしかなかったガジェットが、新たに大きな爆発力を生み出すことができるようになるだろう。
モンスターではあらゆる破壊に対し強い耐性を持つ《森の番人グリーン・バブーン》や、戦闘破壊に耐性を持つリクルーター。魔法・罠ではガジェットの効果を無効化する《スキルドレイン》などが恐ろしい。デッキとしては、攻撃を許さないバーンデッキなど、ロックの要素を備えたデッキが苦手である。
しかしこのように弱点が明確である以上、その対策に専念した構築を行いやすく、かえってこちらからも対策もしやすいといえる。
一番の弱点は手札にガジェットがかさばることなので、ガジェットを引かないようシャッフルは念入りに。
弱点で述べられたカードやデッキに重点的な対策を施すのが一般的。
他には、たとえばガジェットを全部抜いて《ステルスバード》のような裏守備を中心とする全くタイプの違うモンスターを入れるというような、大胆なスイッチを行えるようにしても面白いだろう。