《突然変異》

《突然変異》デッキとは

魔法カード《突然変異》を使って融合デッキから融合モンスターを特殊召喚することを中心に戦うデッキのことを言います。融合モンスターには強力なモンスターが多いですが、《融合》しなければ出す事ができなかったためどうしても日の目を浴びる事ができませんでした。しかしこの魔法カードの登場で、簡単に融合モンスターの特殊召喚ができるようになりました。

《突然変異》

自分フィールド上モンスター1体を生け贄に捧げる。生け贄に捧げたモンスターのレベルと同じレベルの融合モンスターを融合デッキから特殊召喚する。

《突然変異》の使い方と特徴

使い方はあまり難しくありません。自分フィールド上モンスターを生け贄にささげ、捧げたモンスターと同じレベルの融合モンスターを特殊召喚するだけです。

このとき気をつけたいのが「正規の融合召喚ではない」ということです。《超魔導剣士―ブラック・パラディン》などの「このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。」と書かれたカードは《突然変異》で特殊召喚する事ができません。また墓地に送られてしまったら《早すぎた埋葬》や《再融合》などで特殊召喚することもできません。

魔法カード《融合》で特殊召喚した場合と大きく違うのはその2点です。簡単に召喚できる代わりに再利用が難しく、全ての融合モンスターが出せるわけではないということです。似たような効果に《魔導サイエンティスト》がありますが、こちらは良くも悪くも1ターンしか場に出す事が出来ません。それに比べ《突然変異》は除去されない限り、いつまでも場にとどめる事が出来ます。そのため《魔人ダーク・バルター》の通常魔法を無効化する効果や《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の攻撃をロックする効果もより有効に利用する事ができます。

どんな融合モンスターを出すといいの?

《突然変異》との相性は「生け贄に捧げるモンスターの強さ」と「融合モンスターの強さ」の2つが重要になります。ほとんどの強力な融合モンスターはレベル5以上なので、上級モンスターを生け贄に捧げる必要があります。そのため《突然変異》の生け贄にするモンスターの召喚に手間がかかってしまっては、いくら融合モンスターが強くても相性がいいとは言えないでしょう。

《突然変異》で出せる融合モンスターのうち、特に強力なのは:

《サウザンド・アイズ・サクリファイス》

レベル1

サクリファイス+千眼の邪教神:このカードがフィールド上に存在する限り、他のモンスターは表示形式を変更できず、攻撃もできない。相手モンスター1体を指定してこのカードに装備する。(この効果は1ターンに1度しか使用できず、吸収モンスターは1体のみ。)このカードの攻撃力・守備力は装備したモンスターの数値になる。戦闘によってこのカードが破壊される場合、かわりに装備したモンスターが破壊される。

《魔人ダーク・バルター》

レベル5

憑依するブラッド・ソウル+辺境の大賢者 このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。通常魔法の発動時に1000ライフポイントを払う事で、その効果を無効化する。また、このモンスターが戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。

《ドラゴン・ウォリアー》

レベル6

戦士ダイ・グレファー+スピリット・ドラゴン このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。このカードがフィールド上に存在する限り、1000ライフポイントを払う事で通常罠の効果を無効化する。また、このカードを対象にする魔法カードの効果を無効にし破壊する。

《竜魔人キングドラグーン》

レベル7

ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者+神竜 ラグナロク:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手はドラゴン族モンスターを魔法・罠・モンスターの効果の対象にする事はできない。1ターンに1度だけ、手札からドラゴン族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

《異星の最終戦士》

レベル7

ダーク・ヒーローゾンバイア+魔力吸収球体:このカードが特殊召喚された時、他の自分のフィールド上モンスター全てを破壊する。このカードがフィールド上に存在する限り、お互いに他のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する事はできない。

《メテオ・ブラック・ドラゴン》

レベル8

効果なしだが、攻撃力3500と融合モンスターの中で3番目に高い

《ガトリング・ドラゴン》

レベル8

リボルバー・ドラゴン+ブローバック・ドラゴン:コイントスを3回行う。表が出た数だけ、フィールド上のモンスターを破壊する。この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに使用できる。

(※「融合召喚は上記のカードでしか行えない」というテキストは、《沼地の魔神王》などの融合代用素材が使えないという意味で、《突然変異》には影響ありません)

などがあげられます。

《突然変異》をメインカードにする場合、上記のモンスターのうち、どれかを召喚し、デッキの軸にしていく必要があります。

レベル1の《サウザンド・アイズ・サクリファイス》は最も召喚が簡単です。《スケープ・ゴート》や《キラー・スネーク》を生け贄として利用するだけでいいので、非常に少ないカード消費で手軽に特殊召喚できるからです。またコンボ要素も多彩で、これをメインに《突然変異》デッキを構成している人も多いです。

レベル5の《魔人ダーク・バルター》は強いロック性を持っています。相手の通常魔法とモンスター効果を無効化できるので、相手の状況次第では、このカード1枚で勝利することも可能でしょう。レベル5なので、生け贄を用意する何らかの工夫が必要です。特殊召喚ができる《THEトリッキー》やアンデット族の上級モンスターを利用すると出しやすいと思います。

レベル6のモンスターも強力ですが、特別ムリに狙っていく必要は無いと思います。頭の片隅においておき、相手のレベル6モンスターを《心変わり》などで相手の《人造人間―サイコ・ショッカー》などのレベル6モンスターを奪った時に召喚してやるといいでしょう。

レベル7の《キングドラグーン》は最近登場したニューフェイスです。非常に強力な効果を持っている上に、生け贄としてレベル7でありながら生け贄なしで通常召喚ができる《可変機獣 ガンナードラゴン》も登場していることから、今後の発展が予想できる《突然変異》デッキ期待の新星です。《異星の最終戦士》も召喚をロックできる高いロック性を持っています。

レベル8のモンスターは元々強力なモンスターが多いため、わざわざ《突然変異》する状況は少ないと思います。しかし攻撃力が非常に高かったり、優秀な除去効果を持っていたりと役立つモンスターたちなので、いつでも出せるように融合デッキには入れておきましょう。もしかしたら相手からレベル8の《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を渡されることもあるかもしれませんからね。

代表をいくつか挙げてみましたが、他にもたくさんの融合モンスターは存在します。その場に応じて有効なモンスターを特殊召喚していきましょう。

《突然変異》を使うと自分の融合デッキがデュエルに深く関わるようになり、対戦のバリエーションが一気に広がります。状況に応じて何を出すかという頭の柔らかさが要求されるとても面白いカードです。 また《突然変異》は融合モンスターが新パックで登場するたびに注目される将来性の高い魔法カードでもあります。早いうちに使い方をマスターしておくと、新パックの融合モンスターを早く使いこなせるので他の人との差をつける事も出来るでしょう。

サンプルデッキ

By たてわきさん

モンスター / 18枚

  • 雷帝ザボルグ×2枚
  • 魔導戦士 ブレイカー
  • 魔導サイエンティスト
  • 墓守の偵察者×2枚
  • 同族感染ウィルス
  • 怒れる類人猿(バーサークゴリラ)×3枚
  • 聖なる魔術師(セイント・マジシャン)×2枚
  • 魂を削る死霊
  • 混沌の黒魔術師
  • 異次元の女戦士×2枚
  • キラー・スネーク
  • カオス・ソルジャー -開闢の使者-

魔法 / 19枚

  • 抹殺の使徒×2枚
  • 突然変異(メタモルフォーゼ)×3枚
  • 大嵐
  • 早すぎた埋葬
  • 心変わり
  • 収縮×2枚
  • 苦渋の選択
  • 強欲な壺
  • 強奪
  • 強引な番兵
  • スケープ・ゴート×3枚
  • サイクロン
  • おろかな埋葬

罠 / 3枚

  • 王宮のお触れ×2枚
  • リビングデッドの呼び声

第三回オンライン大会というネット上の大会で3位という結果を出している強力なデッキです。《サウザンド・アイズ・サクリファイス》、《魔人ダーク・バルター》、《メテオ・ブラック・ドラゴン》《ガトリング・ドラゴン》が1つのデッキで出せるようになっており、《突然変異》をとても有効に使う事ができるでしょう。