《ウィジャ盤》の効果で、《死のメッセージ《E》《A》《T》《H》を場に出してデュエルに勝利することを目的としたデッキです。 これをそろえて勝利するのは容易ではなく難しいことで、大会などで見かけるデッキではないでしょう。 しかしその難しさが逆にプレイヤーの好奇心を煽っており、誰もが一度は成功してみたいと考えているカードと言えるでしょう。
まず《ウィジャ盤》は、メッセージカードをすべて場に揃えなければならず、その間に1枚でも欠けてしまった場合は失敗してしまいます。 1ターンに1度しかメッセージカードを出すことが出来ないので、単純に4ターンかかってしまいます。 その間に破壊・フィールドを離れる・無効化されるといったことをされてしまってはなりません。 つまり《大嵐》や《魔導戦士 ブレイカー》《王宮のお触れ》のような伏せカードを妨害カードには非常に弱いと言えます。
《メッセージ》は効果を持たないだけでなく、《ウィジャ盤》の効果以外では自分の意思で場にセットすることもできません。 つまりドローしてしまっては完全に無駄なカードのため、引いてしまうだけ損をしているといえるでしょう。 他にも《ウィジャ盤》が発動してターンが経過するにつれて、自分の魔法・罠ゾーンはどんどん埋まっていきます。 そのため永続魔法・罠カードは使いにくくなる上、最終的には除去しない限り《メッセージ》を場に出し切る事ができません。 《メッセージ》が並べば並ぶほど魔法・罠カードで防御することが難しくなってくるため、防御も手薄になってしまいます。
以上のように、《ウィジャ盤》と《メッセージ》は相手と戦う上では完全に足手まといのカードと言えます。 《ウィジャ盤》本体は勝利を呼び込むために必要なカードなので2~3枚必要ですが、 完全に役に立たない《メッセージ》カードはそれぞれデッキに入れる枚数は1枚づつでいいでしょう。
それでもデッキ40枚のうち、6枚程度が無駄なカードで占められてしまうという事実は変わりありません。 その分は、のこりの34枚で補っていくしか無いでしょう。 また《メッセージ》カードをデッキからドローしないために、デッキ枚数を増やすという構築方法も有力です。 42枚~45枚程度にデッキ枚数を増やすことで、《メッセージ》をデッキに眠らせたまま戦える確率を高めることもできます。
では、《ウィジャ盤》を成功させるにあたり、どのように戦っていけばいいのでしょうか。 それにはいくつかの作戦があるのですが、一番やりやすい方法だと思うのは「手札破壊」です。 相手の手札を破壊することは、伏せカードを破壊するカードを墓地に送るほかに、相手の攻撃の手を減らすことにもなるからです。 《ウィジャ盤》を防御すると同時に、プレイヤーも防御する事が出来るので、一石二鳥です。 相手の戦力をなくしたところで《ウィジャ盤》を発動する事が出来れば、相手が新たにカードを補給している間に 一気に《メッセージ》を並べる事ができ、スムーズにデュエルに勝利する事ができるでしょう。
しかしドローフェイズでカードをドローできるということは、そこで《大嵐》などをドローされてしまう可能性もあるということです。 それを防ぐために《刻の封印》や《伝説の柔術家》《鳳翼の爆風》など、ドローを妨害するカードを使う方法があげられます。 これらのカードでドローフェイズをスキップしたり、不要なカードをドローさせることによって、時間を稼ぐ事が出来ます。
これが《ウィジャ盤》デッキ・手札破壊型の理想的な動きです。 しかし引き運が非常に密接に絡むデッキであるため、思い通りにいかないこともよくあるでしょう。 そこで利用できるのが《ファイバーポッド》《リロード》のようなリセットカードです。 これらで場や手札の状況を仕切りなおしていくことで、しつこく《ウィジャ盤》の成功を狙っていきましょう。
しかし成功することに固執するだけではいけません。 時には《ウィジャ盤》を囮にして、モンスターで攻撃しライフを0にする通常の勝ち方でも勝ちを狙っていくべきだと思います。 《メッセージ》カードは役に立たない魔法カードですが《賢者ケイローン》《同族感染ウィルス》のコストにすることはできますし 《ウィジャ盤》で《メッセージ》カードをデッキから並べていけば、途中で除去されてしまったとしても デッキから無駄なカードがなくなっているので、いいドローをしやすくなります。 成功できないと判断したならば素早く割り切り、攻撃をしていく判断力が求められるでしょう。
非常に成功が難しいカードだからこそ、成功した時の嬉しさは他のデッキに類を見ないものがあります。 この嬉しさ、やみつきになりますよ。