侍BOX

侍BOXデッキとは

このデッキは主に《一撃必殺侍》を中心としたデッキです。サポートするカードに《モンスターBOX》《セカンド・チャンス》を利用して、コイントスを利用してアドバンテージを得ていきます。比較的使用者の少ないギャンブルというジャンルですが、とても魅力的なジャンルです。

キーカードの解説

《一撃必殺侍》

このカードが戦闘を行う場合、ダメージ計算の前にコイントスで裏表を当てる。当った場合、相手モンスターを効果によって破壊する。

「戦闘を行う」というのは自分からの攻撃でも、相手から《一撃必殺侍》への攻撃でも、どちらでも構いません。「ダメージ計算の前に」発動するので効果に成功して相手モンスターを破壊すれば《一撃必殺侍》は破壊されません。戦闘破壊される前に発動するので《冥界の魔王ハ・デス》や《魔人ダーク・バルター》などに効果を無効化される前に発動することができます。

また効果に成功すれば、以後の戦闘も行わないため:

つまり「効果に成功すれば一方的に相手モンスターを破壊する」効果を持っている、と書き換える事が出来ます。しかし「効果によって破壊する」ので、逆に《ネフティスの鳳凰神》や《ヴァンパイア・ロード》の効果は発動してしまいます。そこが欠点ですが、ほとんどの場合は一方的にモンスターを破壊する事が出来ます。

サポートカード

ここだけ解説すれば非常に強いモンスターであり、何故採用率があまり高くないのか疑問です。その採用率をグンと下げている要員が「コイントスで裏表を当てる」という一文です。つまりコインを投げて当てないといけない。強烈な破壊効果も成功率は1/2である、というのです。もちろん、コインを外してしまったなら効果は発動しないので、ただの攻撃力1200のモンスター。破壊されてしまうでしょう。そういった「確実性の無さ」というデメリットが、「効果の強さ」というメリットを完全に打ち消してしまっているのです。ならば、その「確実性の無さ」さえ消してしまえば、このカードはメリットの塊となるのではないでしょうか。

それを永続魔法《セカンド・チャンス》が強力にサポートしていきます。

《セカンド・チャンス》

このカードがフィールド上に存在する限り、自分がコイントスを行う効果を1ターンに1度だけ無効にし、コイントスをやり直す事ができる。

このカードと《一撃必殺侍》を併用することで、《一撃必殺侍》は更に強力なモンスターになります。コイントスをやり直すことが出来るこのカードの効果を使用すれば、コイントスに失敗する確率は約1/4。4回攻撃して、うち3度は効果を発動できる計算になります。こうなってくると、そろそろ無視の出来ない数値となってくるのではないでしょうか。

更に《一撃必殺侍》強固にするために、永続罠《モンスターBOX》が役立ちます。

《モンスターBOX》

相手モンスター1体が攻撃する度に、コインの裏表を当てる。当たりの場合、攻撃モンスターの攻撃力は0になる。自分のスタンバイフェイズ毎に500ライフポイントを払う。払わなければ、このカードを破壊する。

更に《一撃必殺侍》を強力なカードにするために、この罠カードを利用します。このカードの効果発動タイミングは《一撃必殺侍》の効果の後。つまり《一撃必殺侍》がコイントスに失敗した、攻撃が通った時に、その前にこのカードが邪魔をしてくれるわけです。このカードもコイントスカードなので《セカンド・チャンス》を適用できるので《一撃必殺侍》がいない状況でも活用できます。

他にも「攻撃力を変動させるカード」を使うのも効果的です。《突進》や《収縮》といったカードは、《一撃必殺侍》の効果と《モンスターBOX》の効果の後のタイミングでも発動することができます。もしどちらのコイントスも失敗してしまった場合でも、これらのカードがセットしてあればまだ返り討ちを狙うことが出来るかもしれません。

実際どうなるのか

上記のコンボが成立した場合、相手との戦闘手順は以下のようになります。

《一撃必殺侍》よりもステータスの高いモンスターが《一撃必殺侍》に攻撃してきた。
↓
《一撃必殺侍》の効果が発動、コイントスの裏表を当てる ―→当たり。相手モンスターを破壊
↓ハズレ。
《セカンド・チャンス》の効果で、もう一度コイントス ―→当たり。相手モンスターを破壊
↓ハズレ。
今度は《モンスターBOX》の効果が発動。コイントス ―→当たり。相手モンスターの攻撃力を0にし《一撃必殺侍》で返り討ち
↓ハズレ※。
《一撃必殺侍》とのダメージ計算に。速攻魔法が ―→無い。《一撃必殺侍》が破壊され、ダメージ
↓ある
《突進》や《収縮》などを発動して、攻撃力を変動させる。攻撃力は?―→相手より低い。《一撃必殺侍》が破壊され、ダメージ
↓相手よりも高い
相手モンスターを返り討ちして戦闘終了。

(※《セカンド・チャンス》は1ターンに1度しか適用できないので、どちらかの失敗に対してしか発動できません)

これだけの手順を踏まない限り、相手は《一撃必殺侍》を戦闘で破壊する事ができなくなります。こうなってくると、相手は戦闘破壊を諦め、除去カードが来るのを待つしかなくなるでしょう。しかし《一撃必殺侍》は攻撃するときにも発動する効果のため、モンスターではほとんど守る事ができません。このような、「当たるギャンブル」で相手を追い詰めていく事ができます。

ギャンブルカードはその多くが「成功確率」をコストとしているため、成功すればノーコストでメリットを得られるカードなのが特徴です。このデッキはそういったノーコストカードの成功率を高め、メリットを得やすくしていくデッキです。

サンプルデッキ

モンスター / 18枚

  • 魔導戦士 ブレイカー
  • 同族感染ウィルス
  • 首領(ドン)・ザルーグ
  • 時の魔術師
  • 黒蠍-罠はずしのクリフ
  • 賢者ケイローン×2枚
  • 一撃必殺侍×3枚
  • 異次元の女戦士×2枚
  • ブローバック・ドラゴン×2枚
  • ならず者傭兵部隊
  • キラー・スネーク
  • D.D.アサイラント×2枚

魔法 / 17枚

  • 突進×2枚
  • 大嵐
  • 増援×2枚
  • 早すぎた埋葬
  • 戦士の生還×2枚
  • 心変わり
  • 収縮×2枚
  • 強欲な壺
  • 強奪
  • セカンド・チャンス×3枚
  • サイクロン

罠 / 5枚

  • 破壊輪
  • リビングデッドの呼び声
  • モンスターBOX×3枚

《突進》《収縮》《モンスターBOX》といったカードでサポートすれば、戦闘ダメージを与えやすいので《首領・ザルーグ》と《黒蠍―罠はずしのクリフ》のようなダメージで効果を発動するカードも投入しています。どちらも《一撃必殺侍》をサーチする《増援》《戦士の生還》を利用できるので便利です。