アンデットデッキは、文字通りアンデット族を主力として戦っていくデッキのことです。アンデット族は共通して「相手にとって厄介」とされるような効果を持っています。
まずアンデット族の切り札《ヴァンパイア・ロード》の2枚制限化とアンデット族の天敵《異次元の女戦士》の規制が非常に大きいです。敵が消え、仲間が増えたのですから当然大幅に強さを増しました。また《強引な番兵》《押収》が禁止され《いたずら好きな双子悪魔》が戻ってきたことで《再生ミイラ》の価値も上昇しています。とにかく今回の改訂はアンデットデッキにかなり光の当たる改正であったため、今後大会などでよく見かける強力なデッキジャンルとなっていくと予測できます。
アンデット族は上級を中心としているため、どうしても手札事故の要素が多くありました。《ピラミッド・タートル》からデッキから出す事ができればいいですが、手札にドローしてしまった上級の処理には困っていたと思います。《心変わり》が禁止されたことで上級召喚難はさらに困難になるかと思いきや、強力なサポートカードが登場しました。それが《洗脳-ブレインコントロール》です。
800ライフポイントを払う。相手フィールド上の表側表示モンスター1体を選択する。発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。
劣化《心変わり》ということで、相手の表側モンスターを奪うことが出来るこのカードです。一見《心変わり》以下なだけでそれがどうしたの?というところですが、もっとも便利なのが「制限にかけられていないこと」です。3枚入れる事が出来るのです。そのためアンデットデッキで少し多めに上級を入れてしまったときにも、同時にこのカードも少し多めに入れることで簡単にカバーする事が出来るようになりました。生け贄に困った時は、コレを使って相手モンスターを奪って生け贄にすればいいのです。アンデット族らしい、あくどい戦術と言えるでしょう。
まず破壊効果に対して《ヴァンパイア・ロード》が絶対的に強いので、《ヴァンパイア・ロード》を早期に上手く場から取り除けないと一方的にアドバンテージをとられてしまう危険性があります。一般的な対策としては:
などがあります。手札に戻した場合《洗脳-ブレインコントロール》されてまた出されてしまう可能性が高いので、あまり効果的ではないように思います。
ゲームから除外する場合も、《異次元の女戦士》が制限にかけられてしまったので方法がぐっと少なくなりました。《D.D. アサイラント》で特攻を仕掛けたり、一度除去して《霊滅術師カイクウ》でダメージを与えて墓地から除外する、などがやりやすいですが、どれも相手に妨害された時のリスクが非常に大きいです。となると、やはり戦闘破壊が有力です。《怒れる類人猿》など、いつでも《ヴァンパイア・ロード》と相打ちを取れるカードで戦っていくとよいでしょう。しかしあまりパワーを高めすぎると《洗脳-ブレインコントロール》からのしっぺ返しが怖いですし、またただ墓地に送るだけでは《生者の書-禁断の呪術-》からの復活で簡単に戻ってきてしまいますので、非常に対策が難しいといえます。
有力な対策方法が模索できればよいですが、現状ではアンデットは弱点の少ない強力なデッキとなっているといえるでしょう。あなたはアンデットを使いますか?それとも弱点を見出し、アンデットを封じに行きますか?
《生者の書-禁断の呪術-》や《ミイラの呼び声》、《ピラミッド・タートル》などで特殊召喚を行う手段が充実しているため、上級モンスターを多めに入れる事ができます。 アンデット族の上級モンスターには優秀な効果を持ったモンスターが多く、《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》や《混沌の黒魔術師》に打たれ負けない《龍骨鬼》。 効果で破壊されると復活する《ヴァンパイア・ロード》と戦闘破壊されると復活する《カース・オブ・ヴァンパイア》。 相手の攻撃対象をこちらが指定することの出来る《ノーブル・ド・ノワール》などなど、ステータスよりも効果で戦う上級が多いです。 《闇より出でし絶望》も強力です。相手の手札破壊やデッキ破壊を受けると特殊召喚出来るその効果は、相手に手札破壊をためらわせるには十分です。
アンデットデッキはコントロールを奪うカードとの相性がよいです。 《心変わり》や《強奪》は、1体生け贄の上級モンスターが多いことから、相手に返す前に処理を行いやすく、生け贄確保に役立ちます。 《強制転移》は相手モンスターと《ピラミッド・タートル》や《魂を削る死霊》を交換することで、大きな攻撃チャンスを作り出す事ができます。 また《生者の書-禁断の呪術-》があるので《苦渋の選択》や《生還の宝札》も相性がよく、一度に体勢を整えることもできます。 他にも《ミイラの呼び声》は簡単な条件で手札からアンデットモンスターを何でも特殊召喚できるため、非常に強力な魔法カードです。
アンデット族はほとんどのモンスターが闇属性であるため、2種の《ウイルス》カードを発動しやすいのが特徴です。 特殊召喚する方法が多いため、生け贄のフォローもしやすいので非常に使いやすいです。 《魔デッキ》を使って、相手の厄介な壁モンスターを除去する事ができます。
自分フィールド上の攻撃力2000以上の闇属性モンスター1体を生け贄に捧げる。相手フィールド上モンスターと手札、発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、攻撃力1500以下のモンスターを破壊する。
《死のデッキ破壊ウイルス》《魔のデッキ破壊ウイルス》でモンスターを全滅させ、そしてモンスター効果でデッキ・手札を削る。 相手の戦術をガタガタにするのが、アンデットの戦い方です。
しかしアンデットデッキは相手の裏守備・壁モンスターを破壊する手段が乏しく、相手に《マシュマロン》や守備力2000のモンスターを並べられ、 守備を固められてしまうと、手出しが出来なくなってしまう場合があるのが弱点といえます。 モンスターで攻撃して戦うデッキにおいて、「壁を壊せない」というのは、致命的な問題と言えるでしょう。 唯一、強力な除去効果を持ったアンデットに《砂塵の悪霊》がありますが、これは「スピリット」モンスターで、 アンデットデッキの大きなポイントである「特殊召喚」というサポートが受けられないため、アンデットというジャンルでは使いにくいです。 その問題は、《強制転移》や《シールドクラッシュ》など、魔法・罠カードで解決していくしかありません。
攻撃力2200 守備力1800 アンデット族 レベル6 地属性
このカードは特殊召喚できない。召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。このカードが召喚・リバースした時、フィールド上のこのカード以外の表側表示モンスターを全て破壊する。
《生者の書-禁断の呪術-》を発動しやすくするため、あえて《抹殺の使徒》ではなく《シールドクラッシュ》をチョイスしました。(DO用デッキデータ)