《名推理》《モンスターゲート》を使い、デッキから上級モンスターをどんどん場に特殊召喚して相手を圧倒することを目的としたデッキです。生け贄いらずで簡単に大型モンスターを特殊召喚できる豪快さが気持ちよく、人気を集めているジャンルです。
《魔導サイエンティスト》が禁止されたことで、《名推理》での《魔導サイエンティスト》特殊召喚から、融合モンスターを生け贄に捧げての上級モンスター生け贄召喚という流れが作れなくなったのが痛いですが、それよりも相手から《魔導サイエンティスト》が出てこなくなり、上級モンスターが簡単に除去される事がなくなった点が大きいです。《異次元の女戦士》の制限も重なって、上級モンスターを活かしやすい環境になってきていると考えられます。
また《洗脳-ブレインコントロール》や《レベル変換実験室》の登場で、手札に来てしまった上級モンスターの召喚も容易になってきています。より多彩に上級モンスターのチョイスを楽しめるようになりました。
それはレベルを分散させることです。《魔導サイエンティスト》禁止によって、《名推理》を使った強力な1キル「サイエンカタパ」が消失しました。それは《カタパルト・タートル》を出されることを恐れた「レベル5」宣言という定石がなくなり、相手がどのレベルを宣言してくるかがわからなくなったことを意味します。そのためより慎重にレベルの分布を考えていく必要があるでしょう。
この2種類の魔法は、モンスターを出せる点では一緒ですが、発動条件が少し違っています。《名推理》は、相手にデッキから出てくるモンスターのレベルを予想させ、1つを宣言させます。その宣言したレベルのモンスターが出てきてしまった場合は、特殊召喚する事ができません。つまりこのカードを中心とする場合、色んなレベルのモンスターをデッキにバランスよく入れておき、相手に読ませない工夫をしておく必要があります。
一方《モンスターゲート》は、相手にレベルの宣言をされることがないので、確実にモンスターを特殊召喚する事ができます。ただし、そのために自分フィールド上モンスター1体を生け贄に捧げる必要があります。そのため《スケープ・ゴート》など、生け贄に役立つカードを入れて、サポートしていく必要があります。
またどちらにも共通して言えることですが、特殊召喚するときは表側表示で出さなければならないため、リバース効果モンスターは相性がよくありません。特殊召喚して困るようなモンスターはあまり入れないのがベターでしょう。
このようにデッキ構成でこの2枚のカードの発動をサポートしていく必要があります。実際にデュエルしているときのプレイングよりも、デッキ構築のほうが難しいデッキであるといえるでしょう。
毎試合、デッキから何が出てくるかわからないワクワク感。そして相手にレベルを宣言させる効果のため、相手にも考えさせることの出来る楽しさ。お互いに楽しむことが出来る、とても面白いデッキです。